電気の安全・安定供給 雪による停電を防ぐ設備 |
相間スペーサ
雪や氷が付いた送電線に風が吹き付けると、電線が上下に振動するギャロッピングと呼ばれる現象が起こることがあります。
ギャロッピングが大きくなり電線同士が異常に接近・接触すると、送電線がショート(短絡)して停電につながる場合があります。
この対策として、当社では雪や氷が付着しやすい地域にある送電線には「相間スペーサ」という棒状の設備を取り付けて電線間の距離を保ち、電線同士の接触を防いでいます。
「ギャロッピング」イメージ図
相間スペーサ
難着雪リング、ねじれ防止ダンパー
電線に湿った雪が付着すると、電線の“より”に沿って雪が回転移動をしながら成長することがあります。また、雪が全体に付着した電線は重みでねじれやすく、雪の回転成長を促します。
その結果、送電線を支える鉄塔に負担がかかるばかりではなく、その重みで垂れ下がった電線が他の電線や樹木と接触し、停電につながる場合があります。
当社では、雪の回転成長を防止するため、電線の“より”に沿って雪が移動しにくくなる「難着雪リング」と、電線のねじれを抑える「ねじれ防止ダンパー」を取り付けることで、停電の減少に努めています。
※ダンパー:重りのこと
上:電線に付着した雪が回転成長する過程
下:雪の成長を防止する原理
難着雪リング
難着雪リングの取り付け作業
ねじれ防止ダンパー
左側の電線がねじれ防止ダンパーを取り付けたもの。右側は取り付けていない電線。