電気の安全・安定供給 流通設備の効率性の向上のための取り組み |
当社は、流通設備の効率性の向上のため、日本版コネクト&マネージの導入に取り組んでいきます。
「日本版コネクト&マネージ」とは
「コネクト&マネージ」とは、再生可能エネルギーをはじめとする多くの電源を流通設備に接続できるよう、一定条件を設けたうえで新規電源のさらなる接続を認めることで、既存の電力系統を有効かつ最大限に活用する手法のことをいい、欧州の一部の国で採用されています。
現在、「日本版コネクト&マネージ」の実現に向け、基本的な方向性の提示や重要論点に係る議論は国で、また、技術的な内容を含む詳細検討は電力広域的運営推進機関※で行っています。
※電源の広域的な活用に必要な送配電網の整備を進めるとともに、全国で平常時・緊急時の需給調整機能を強化することを目的として設立された機関。電力システム改革の第1弾として、電気事業法に基づき2015年4月に設立。
従来の電力系統の運用方法と見直しの方向性
従来の運用 | 見直しの方向性 | |
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空き容量の算定 | 全電源がフル稼働する前提で算定 | 実態に近い想定で算定 【下図①に該当】 |
緊急時用の枠 | 半分程度を確保 | 事故時(落雷など)に電源を電力系統から瞬時遮断する装置の設置を条件として、一部枠を平常時に開放 【下図②に該当】 |
出力制御を前提とした接続 | 通常は想定せず | 電力系統の混雑時の出力制御を前提として、新規電源の接続を許容 (系統が空いているときの容量を活用) 【下図③に該当】 |
※経済産業省「総合エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会/電力・ガス事業分科会/再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会 中間整理(2018年5月)」をもとに作成。
当社における「コネクト&マネージ」の考え方を取り入れた方策
当社では、既存の電力系統の容量を超過する可能性がある潮流(電力の流れ)を常に監視し、設定値を超えない範囲で発電設備の運転を可能とするシステムを適用しています。
これにより、設備増強をせずに複数の発電設備を当社の電力系統に連系することが可能となり、流通設備の効率性が向上します。