泊発電所の再稼働に向けた各審査項目に関する説明工程が示されているが、基準地震動は今年度上期中に対応を終える認識なのか。今後の審査を進める上での論点は何になると考えているのか。
企業・IR情報 2021年度 決算説明会の主なご質問 |
積丹半島北西沖の断層による地震動評価を含む、「敷地ごとに震源を特定して策定する地震動」については、2021年10月の審査会合において、原子力規制委員会から概ね妥当な検討がなされていると評価を受けている。
一方で、「震源を特定せず策定する地震動」は、標準応答スペクトルを考慮した地震動評価を社内で検討したが、原子力規制委員会からは「現状のデータでは新たな地下構造モデルを設定することの妥当性が示されていない」などのご指摘をいただいており、再度検討し、審査対応をすれば今年8月にはご理解いただける見通しと考えている。
2021年度決算で、原子力が稼働していない地域電力会社の中で当社だけが黒字なのはなぜか。
東日本大震災以降、2度の電気料金値上げや有利子負債が増大する中、当社は2016年度に社長直轄の経営基盤強化推進委員会を立ち上げ、効率化・費用低減の取り組みを強力に進め、着実に成果をあげてきたところであるが、2021年度においてもカイゼン活動の加速や部門横断的チーム(CFT)による費用低減に取り組んだほか、卸販売の増加による収入拡大もあり、効率化・コスト低減につながった。
この経営効率化の取り組みに加え、当社の特有の事象として、北海道は冬季に電力需要のピークを迎えるため、燃料在庫の確保や発電所の保守・運用にも万全を期しており、2021年度の下期以降も市場価格が高い水準で推移したものの、当社は北海道エリアの電力需要にしっかり対応できた。
そのほか、当社は、石油火力機などを一定程度保有しており、燃料価格の変動にもある程度柔軟に対応できるところも利益の確保につながったのではないかと考えている。
2022年度は業績見通しを未定としているが、配当予想を公表したのはなぜか。社内での議論内容を教えてほしい。
当社の利益配分にあたっては、安定配当の維持を基本に、短期的ではなく、中長期的な経営環境や収支状況などを総合的に勘案して決定することとしている。
業績を見通すことが難しい状況にはあるが、社内では安定配当の維持を基本に議論し、当社の利益目標である連結経常利益230億円以上を目指し、経営基盤強化を通じた更なる効率化の取り組みを進めていくことで、配当予想を公表することとした。
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