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神津カンナ氏によるご視察

神津カンナ氏

神津カンナ氏
作家・エッセイスト・「フォーラム・エネルギーを考える」代表
作曲家の神津善行氏、女優の中村メイコ氏の長女として東京に生まれる。東洋英和女学院高等部卒業後渡米。サラ・ローレンスカレッジに留学。帰国後、執筆活動の他、テレビ、ラジオの出演、講演、また、公的機関や民間団体の審議委員なども数多く務めて精力的に活動。

「泊発電所」をご視察いただきました

作家・エッセイストの神津カンナさんに、泊発電所の安全対策の状況や冬季における実践的な訓練をご視察いただきました。主な内容は以下のとおりです。

シビアアクシデント対応チーム(SAT)による送水訓練

SATの訓練を見守る神津さん[左から2人目]

SATの訓練を見守る神津さん[左から2人目]

訓練後、SATに所属する自衛隊OBと意見交換する神津さん[左]

訓練後、SATに所属する自衛隊OBと意見交換する神津さん[左]

泊発電所では、重大事故などへの対応を24時間365日体制で専門的に行う「シビアアクシデント対応チーム(SAT)」を設置。日頃から重大事故に対応する設備の点検や操作訓練などを実施しています。
福島第一原子力発電所のような重大事故を防ぐには「燃料を冷やし続けること」が重要です。
神津さんには、寒さの厳しい中、使用済み燃料を冷却するための訓練として、SATによる送水ポンプ車と移動式のスプレイ設備を使用した送水訓練をご覧いただきました。

移動可能なポンプ車などを格納する倉庫・車庫

倉庫・車庫の状況を確認する神津さん[右から2人目]

倉庫・車庫の状況を確認する神津さん[右から2人目]

燃料を冷やし続けるためには、冷却用の「水」に加え、水を供給する「ポンプ」、ポンプを動かす「電源」の確保が必要です。
泊発電所では、常設のポンプや発電機を複数台設置。また、それらが使用できなくなった場合の備えとして、移動可能なポンプ車や発電機車などを複数台配備しています。
このうち、冬季の凍結などにより、必要な時に速やかに使用できない可能性のあるポンプ車や機材を「倉庫・車庫」に収納しています。

冬季の迅速な事故対応を目的としたクローラー車やスノーシューの配備

クローラー車の説明を受ける神津さん[右から2人目]

クローラー車の説明を受ける神津さん[右から2人目]

スノーシューを体験する神津さん

スノーシューを体験する神津さん

泊発電所では、北海道特有の積雪・寒冷といった冬季の過酷な気象条件下でも適切な事故対応ができるよう、山を越えて発電所へ参集する訓練を継続的に実施しています。
神津さんには、発電所社員が迅速に発電所に参集できるよう配備している「クローラー車」をご覧いただき、また、雪上の歩行を助ける「スノーシュー」を体験していただきました。

「送電線の巡視・点検」の様子をご視察いただきました

神津カンナさんには、泊発電所に加えて、冬季の送電線の巡視・点検の様子もご視察いただきました。主な内容は以下のとおりです。

雪上車やストーを使用した巡視

雪上車の助手席に乗る神津さん

雪上車の助手席に乗る神津さん

ストーによる送電線の巡視

ストーによる送電線の巡視

雪深い山間部にある送電線の巡視は、ヘリコプター巡視に加え、地上でも雪上車やスノーモービルで移動しながら行います。
また、雪上車などが通ることのできない、木の生い茂った場所では、「ストー(スキー)」を使って移動し、送電線に異常がないかを確認します。
神津さんには、「雪上車」と「ストー」を使った巡視をご覧いただきました。

冠雪落とし・昇塔点検

送電鉄塔の冠雪落とし

送電鉄塔の冠雪落とし

送電鉄塔に昇る当社社員を見守る神津さん[右]

送電鉄塔に昇る当社社員を見守る神津さん[右]

鉄塔やがい子に積もった雪が塊となって落下し電線に直撃すると、電線が大きく揺れ動いて鉄塔などに触れ、停電することがあります。このような停電を未然に防ぐため、鉄塔などに積もった雪をスコップで落とします。この作業を「冠雪落とし」といいます。また、冬季でも送電鉄塔に昇り、目視点検などを行う場合があります。
神津さんには、鉄塔下部の「冠雪落とし」の作業と昇塔点検の様子をご覧いただきました。

【視察後、神津カンナさんにご感想をいただきました】

神津カンナ氏

(泊発電所)
泊発電所の視察は2回目です。初めての視察は3号機ができる前でした。今回、特に印象に残っているのは、まず、スノーシューを履き、雪山を越えて発電所へ参集する訓練です。しかも、より過酷な状況下で行うため、あえて天候の悪い日を選んで実施していると聞き、真摯に対応していると感じました。もうひとつは、「シビアアクシデント対応チーム(SAT)」に自衛隊OBを採用していることです。ほくでんでは、外部の力も取り入れながら、緊急時対策にしっかりと取り組んでいるということを認識しました。

(冬の送電線の巡視・点検)
これまで全国各地のエネルギー関連施設をみていますが、雪山での視察は初めてです。今回の視察で、雪が送電線に付着するだけで、安定供給に影響があることがよくわかりました。送電線の巡視・点検を担当するほくでん社員は、昇塔や鉄塔上での点検作業はもちろんのこと、雪上車やスノーモービルの運転、ストーによる歩行など、何でもこなせなければならないのですね。

(視察全体を通して)
今回、普段目にすることのない泊発電所のSATによる訓練や、冬の送電線巡視・点検の様子などを視察し、彼らのような縁の下の力持ち、白鳥の水かきのような人達がいて、電気の安定供給が成り立っていると改めて認識しました。電気の安定供給は「人が支えている」ということを、私自身も機会を見つけて、伝えていければと思っています。